歯を守るための歯周病治療
歯周病症状のセルフチェック
- 歯茎の腫れ・出血がある
- 起床時に口の中がネバネバする
- 口臭が気になる
- 歯茎が下がったような気がする
- 40歳を過ぎて半年以上
歯医者に行ってない
上記の項目に1つでも当てはまる場合、歯周病の可能性があります。放置すると抜歯に至ることもありますので、早めの受診をおすすめします。
実は虫歯より怖い歯周病
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歯周病の原因
歯周病になる原因には以下が挙げられます。
最大の原因はプラーク
磨き残しがあると歯と歯茎の隙間にプラーク(歯垢)が溜まります。このプラークの中にいる歯周病菌が毒素を出すことで次第に歯茎が炎症を起こし、骨を破壊していきます。
免疫の低下
歯周病は免疫力が低下することで発症・悪化しやすくなります。妊娠中、高齢者などは特に注意が必要です。
虫歯とは病原菌が異なる
虫歯と歯周病の病原菌は全く異なります。そのため、今まで1回も虫歯になっていない人でも、歯周病にならないとは限りません。
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歯を失う大半の原因は「歯周病」
実は虫歯よりも歯周病で歯を失う人が多いです。見た目でも発見できる虫歯に比べ、歯周病はかなり進行しないと自覚症状が出ないからです。日本では20代の若い方も含めた成人の80%以上の人が歯周病または歯周病予備軍です。
歯周病は気づきにくい
人は免疫力があるので軽い炎症の間は自覚症状が出にくく、知らない間に病気が進行します。気づいたときには骨が溶けているほどの重度になっていて、抜歯にまで至ることもあります。
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歯周病の発症を知る方法
歯磨きの時の出血や口臭などで「歯周病かも」と気づく方が多いですが、その手前で気づいて早めの対策をするためには歯科検診しかありません。
自覚症状が出ないことの怖さ
自覚症状が出にくい分、意識しないと歯周病はどんどん進行していきます。自然に治るどころか、進行が止まることもありません。
定期検診のメリット
定期検診で毎回おこなう歯周ポケット検査やレントゲンにより、目視だけでは分からない初期の歯周病や虫歯を発見できます。
当院の歯周病治療の特徴
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根本から解決する歯周病治療
歯周病は自然に治りません。また原因を知らなければ、せっかく治療をしても再発を繰り返します。当院は原因を突き止めて対策を立て、歯周病を根本から治療します。
患者様に寄り添った治療計画
検査結果と患者様からの問診を元に、歯周病を治すための治療計画をご説明します。歯周病治療は患者様ご本人のご協力が必要不可欠ですので、不安が残らないよう何でもご質問ください。
歯周基本治療の徹底
お口の状況に合わせてプラーク・歯石を除去します。歯周ポケット内に歯石が付着している場合は細い器具を使って除去し、表面を滑らかにすることで再付着を防ぎます。
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長期的なお口の健康管理
二人三脚での治療
歯周病治療は歯科医師、歯科衛生士が治療計画を立て、患者様と協力して二人三脚で進める治療です。安心して効果的に治療を受けていただけるよう、可能な限り、歯科衛生士は患者様ごとの担当制にしています。
状況に合わせて最適な治療を
治療を進めていくと、患者様のお口の状態やお悩みはその都度変わっていきます。状況をよく分かっている担当衛生士がいることで、その時に一番効果的な治療やアドバイスができます。
早急な対処が可能
継続して患者様のお口の状態を把握しているため、歯茎の小さな異変にもすぐに気づき、早い段階での処置が可能です。
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重度の歯周病治療
(フラップ手術)に対応重度の歯周病では、次のような不快な症状がはっきりと現れます。
- 歯茎が大きく揺れる
- 噛むことが難しくなる
- 歯茎から出血量が増える
- 口の中で膿の味がする
- 強い口臭が発生する
- 歯がグラグラする
深い歯周ポケットがある場合の治療
フラップ手術歯周ポケットが深いと器具が届きにくく、歯石を完全に取り除くことができません。フラップ手術では歯茎を切開し、実際に歯石を目で確認しながら除去するため、取り残しがありません。
歯周病の進行を抑制
フラップ手術で歯石を徹底的に除去できるため、歯周ポケットの改善やセルフケア効率が向上します。これによって歯周病の進行を抑制できます。
他院で抜歯と言われた方へ
通常、歯周病によって溶けてしまった骨は治療で元に戻すことが難しく、抜歯になるケースが多いです。
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失われた骨を再生
当院では、重度歯周病により溶けてしまった骨などの歯周組織に薬剤を注入し、機能を回復させる再生療法をおこないます。すべての症例に適応するわけではありませんが、抜歯するはずだった歯を救えることもあります。
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抜歯の前にご相談ください
歯や骨の状態によりますが、再生療法で抜歯しなくても済む場合もあります。歯は抜いてしまうと元に戻らないので、抜歯をする前にぜひ一度ご相談ください。
歯周病の段階と治療法
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初期痛みや出血がほぼない
症状
歯茎にのみ炎症が現れます。症状はほぼありませんが、歯磨きの時に少し出血することがあります。
治療法
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スケーリング(歯石除去)
歯石がついている場合は専用の器具を使って除去します。
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ブラッシング指導
プラークを除去するために効果的な歯磨きの方法をお伝えします。初期の歯周病は、正しい歯磨き方法で改善することが多いです。
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軽度痛みや出血がある
症状
歯茎が赤く腫れ、出血しやすくなります。炎症は歯を支えている骨にも広がり、少しずつ歯茎が下がってきます。それにより冷たいものや温かいものがしみる知覚過敏が起こることがあります。
治療法
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スケーリング(歯石除去)
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スケーリング・ルートプレーニング(SRP)
歯周ポケットの中にもプラークや歯石が付着しているので、専用の器具を使って丁寧に取り除きます。
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ブラッシング指導
症状を改善するために効果的な歯磨き方法や、歯間ブラシの適切なサイズなど、細かい部分の清掃方法についてお伝えします。
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中等度口臭や膿が増える
症状
歯周病がさらに進行して骨が破壊され、歯周ポケットが深くなります。口臭や歯のぐらつき、膿などの症状が悪化します。
治療法
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スケーリング(歯石除去)
歯石を除去することで歯茎が引き締まり、深い歯周ポケットの中の歯石が取りやすくなります。
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スケーリング・ルートプレーニング(SRP)
深くなった歯周ポケットに多く付着しているプラークや歯石を取り除きます。軽度な頃に比べて回数や、1回にかかる時間が多くなります。
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ブラッシング指導
歯茎の状態に合わせて歯ブラシの柔らかさの調整も必要です。歯周ポケット内のプラークをなるべく除去できるような歯磨き方法をお伝えします。
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重度歯がグラグラする
症状
歯を支えている骨が半分以上破壊され、歯周ポケットがかなり深くなります。膿が溜まって歯茎が大きく腫れる、強い痛みを感じる、歯がぐらついて食事に支障をきたす場合もあります。放置すると歯が抜け落ちます。
治療法
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スケーリング(歯石除去)
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スケーリング・ルートプレーニング(SRP)
歯周ポケットがかなり深い状態のため、器具が届く範囲のプラークや歯石を除去します。状態を見ながら複数回に分けておこないます。
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ブラッシング指導
痛みがあるため、歯磨きが難しい場合もあります。その方のお口の状況に適した歯磨き方法をお伝えします。
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歯周外科
器具が届かないほど歯周ポケットが深い場合は歯茎を切開し、目視で確認しながら歯石を取り除きます。
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歯周組織再生療法
歯周病によって失われた歯茎などの歯周組織を、薬剤を使って回復させる治療をおこないます。
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抜歯
周りの歯に悪影響を及ぼすことが予想され、どうしても歯を残せないと判断した場合は、抜歯の判断をします。
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歯磨きで口臭が治らない場合
しっかり歯磨きをしていても、ご自身の口臭が強く感じる場合は、歯周病が進んでいる可能性があります。
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歯周病と口臭の関係
歯周病が進行し、歯周ポケットが深くなると、歯周病菌の働きが活発になって「揮発性硫黄化合物」というガスが発生します。このガスにより口臭が引き起こされます。
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歯磨きでは治らない
歯周病菌は歯周ポケットの奥にまで付着しています。歯ブラシが届かない場所なので、歯磨きを頑張っても口臭が消えることはありません。
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歯周病の治療で口臭が改善
歯周病治療で歯周病菌の数を減らすことができれば、口臭の原因となるガスの発生も抑えられます。早めの受診をおすすめします。
よくあるご質問
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歯茎から出血したら
歯周病でしょうか?歯茎に炎症があって出血した場合は、歯周病や歯肉炎の可能性が高いです。出血は歯周病治療で治る場合も多いので、早めの受診をおすすめします。
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歯がグラグラします。
抜歯が必要でしょうか?歯周病が進行している可能性があります。歯周病によって骨が減っていくと、歯は支えを失ってグラグラ揺れてきます。揺れが大きい場合、抜歯が必要になることもあります。
当院では、骨の再生治療にも対応していますので、なるべく抜歯せず歯を残せる方法を一緒に考えていきましょう。
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歯周病になりやすい人は
いますか?次のような方は歯周病のリスクが高いです。
- 唾液の質などの遺伝的な要因
- 歯並びが悪く磨き残しが多い
- 喫煙の習慣がある
- 歯ぎしりや食いしばり
- 糖尿病に罹患している
治療はもちろん、歯周病を改善するために効果的な生活習慣のアドバイスもさせていただきます。
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歯周病治療は痛いですか?
基本的に強い痛みはありませんが、歯石を取る際にチクチクと感じることがあります。深い歯周ポケットを触るときなど、痛みが出やすい治療は麻酔をして状態でおこないますが、痛みが不安な方は遠慮なくお申し出ください。
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歯周病は自分で治せますか?
市販されている歯磨き粉などにも予防効果はありますが、残念ながら自分で治すことはできません。歯科を受診して専門の器具で歯石を除去すると同時に、歯磨きのブラッシング方法を改善し、定期検診でメンテナンスを続けましょう。
「歯周病かも?」と
不安に感じている方へ
歯周病は進行すると歯を失う怖い病気ですが、治療方法があり、しっかりメンテナンスすることで予防できます。大切な歯を守るために、ご不安がある場合は歯周病が少しでも進行する前に、まず検診にお越しください。